2015
02.02
02.02
菖蒲月(あやめづき)解説
東京ドームで開催中の「テーブルウェア・フェスティバル2015」にセッティング展示した、「菖蒲月(あやめづき)」をかんたんに解説します。
屏風は僕の作品「葵祭」です。
空に舞っている花びらは藤の花です。
この屏風は、僕の作品の中で最も時間をかけた大作です。
葵祭の行列は、輪郭をすべて金のツイストワイヤーで縁取り、その中を糸や金モールを使って盛り上げて刺繍しています。
小さめの漆器膳を2つ使い、染付けの四方皿(江戸中期頃)八角器(江戸初期頃)と漆器椀をコーディネートしました。
小吸物椀の蓋の裏は、デザインされた葵の蒔絵。
この意匠を、金のモールやビーズ、スパンコール、糸などを使って蒔絵風に刺繍しました。
ナプキンホルダー(ナプキンは菖蒲をイメージ)やテーブルランナー(中心は本金で織られている帯)の飾りとして使っています。
シンプルな煮物椀の蓋の裏にも、絵代わりで繊細な蒔絵が施されています。
竹がエッチングされたグラスは、昭和30年代頃の佐々木クリスタルのセットです。
菖蒲を生けた花器は、銅製で菖蒲を金や銀を使って象嵌した花瓶(明治頃)と、
モダンな漆塗りの花器(昭和40年頃)です。
後ろに飾った人形は、平田郷陽作「節句」です。
僕のお気に入りのものたちで、セッティングしてみました。
お時間があったら、是非ご来場ください。
http://www.tokyo-dome.co.jp/tableware/
2月4日(水) 14:20〜アリーナスタジオで「田川啓二トークショー」があります。(サプライズゲストが登場予定です。)
今回は、物販ブースの出店はしておりません。